歴史に向きあえ

日本近代は人のうちの力で生まれたものではなく根なし草であった。近代日本語もまた言葉のしくみに根をもたない造語に覆われた根なし草言葉である。
日本政治に道理はうち立たず、内に差別、外に侵略の世であり続けた。
南太平洋から東南アジア、東北アジア、中国大陸と朝鮮半島と日本列島弧に住むものの祖先の地のすべてに兵を進め、非道のかぎりをつくしてそして敗北した。
「鬼畜米英を撃て」と扇動しておきながら戦後は一転、対米隷属の政治となる。アメリカの核戦略のもと地震列島に原発を幾つも作りついに福島原発の核惨事に至る。
これは非西洋にあって最初に近代化をとげた日本の帰結であった。
近代日本は自らの侵略と差別の歴史に向きあわず、目をそらし続けてきた。
歴史に向きあえ。そして越えよ。
だが、根なし草言葉で根なし草近代を越えることはできない。
日本語に深く立ちかえり歴史に向きあいこれを越える場をつくること、これが青空学園日本語科のめざすところである。