根なし草の構造

次のように考え始めた. 根なし草であることの構造 根なし草の場 言葉における根なし草 思想における根なし草 人と人の間における根なし草 政治理念における根なし草 それは語られることもない 政治における根なし草 近代日本の普遍的意味 非西洋にあっての…

歴史に向きあえ

日本近代は人のうちの力で生まれたものではなく根なし草であった。近代日本語もまた言葉のしくみに根をもたない造語に覆われた根なし草言葉である。日本政治に道理はうち立たず、内に差別、外に侵略の世であり続けた。南太平洋から東南アジア、東北アジア、…

滅びと再生

地球の有限性によって、拡大しなければ存続しえない資本主義は、終焉する。 縮小する利潤を、ほんの一部に集中させようとするのが、新自由主義である。 没落しつつある日本において、それは露骨である。スガ政権の本質である。 互いを人として尊重しあい、も…

ことばをつむぐ

日本近代は人のうちの力で生まれたものではなく根なし草であった。近代日本語もまた言葉のしくみに根をもたない造語に覆われた根なし草言葉である。その近代はあの十五年戦争に至り南太平洋から東南アジア、東北アジア、中国大陸と朝鮮半島と日本列島弧に住…

夏の終わりに

24日の地蔵盆も終わった。小学生の頃、地蔵盆が終わると夏休みがもう終わりだと思ったのを覚えている。 この夏はいろいろと考えることができた。仕事の意味を見直し、青空学園が自分の場であることを確認した。そして事実として、青空学園数学科があることの…

没落を生きる

非西洋にあってはじめて近代化、つまりは資本主義化した日本は、いま没落の過程にある。この問題を、日本という固有性に係わる問題と、資本主義の終焉という普遍的な問題の、その双方からこれを深め、つぎの段階を開くためになしうることをしたい。 それが青…

没落と向きあう

昨日、日本語科の日常作業とは何か、これを考えた。 日本語世界の没落の現実を言葉にし、それと向きあっていかに生きるのかを考え、綴り置くことであると考える。 今週は月曜から今日の金曜まで、落ちついて考えることができた。日常使う道具の手入れもでき…

省みる

8月17日から木曜まで、いろいろ考えることができた。しかし、何ごとも、わかったとは言えない段階である。 盆に書いたように、どれが自分の一番の仕事かを考え、青空学園数学科こそがそれであることに納得した。そしてこの数日、数学科の制作に時間をかけ…

盆に思う

この数日、いろいろなことをやっているなかで、どれが自分の一番の仕事かを考えるときがあった。そして青空学園数学科こそがそれであることに納得した。自分としては日本語科こそが一番の仕事だとしてきたが、事実はやはり数学科での蓄積である。 日本語科は…

世も末

これを「アベ政治」と言う。ここまで酷いことは、歴史上はじめてである。一度は堕ちるところまで堕ちないと何も変わらないのかも知れない。しかしそれでは犠牲が大きすぎる。

耳鼻塚の鎮魂・供養と琉球民族遺骨返還訴訟

天木直人 私は去年の7月に京都に耳鼻塚があることを知って、この耳鼻塚の背景にあった豊臣秀吉の朝鮮出兵の残虐性を日本人が広く知る必要性を感じた。 同時に、それを知った日本国民が、日本人の手で耳鼻塚の下に眠る朝鮮人犠牲者の魂を正しく鎮魂・供養す…

核炉崩壊以降

「核炉崩壊以降」という大きなくくりの下で、これまで書いてきたものをまとめ、再構成してゆこうとしてきた。しかし、考え直した。 『神道新論』そのものが核炉崩壊以降の仕事であるのだ。あの病からの回復とそして核炉崩壊以降の時代が、それまでの蓄積の上…

Hさんの意見

2020年2月10日(月) さっそく著書をお送りいただき大変ありがとうございました。 とても気持ちのいい本でした。問題意識を実直に追及することに感動しました。そして日本語の原点に戻って考えを整理することに新鮮さを感じます。地域を基盤にヒトが協働生活を…

まことの「あのすなおな心」

「あのすなおな心」とは、そのまま戦争を受け入れ、今日もまた、異議を唱えて立ちあがることをしない、日本人民の心のありかたそのものではないのかという質問を受けた。 われわれが日本語の内から見出し,再定義した「あのすなおな心」は、天皇制の虚構を認…

参考文献追加

ページ数の都合と校正漏れがあり,参考文献に「小林惠子」の項を立てること,および「近代日本語論」に安富歩著の二冊を入れること,これが抜けていた。ここに追記する。 小林惠子『倭王たちの七世紀―天皇制初発と謎の倭王』現代思潮社、一九九一『三人の神…

国が滅びるとき

雁屋哲さんが、そのブログ「雁屋哲の今日もまた」の最新の「奇怪なこと」を次のように締めくくっておられる。 一つの国が滅びるときには必ずおなじことが起こります。 支配階級の腐敗と傲慢。政治道徳の退廃。社会全体の無気力。社会全体の支配階級の不正を…

歴史の現段階

日本の人民が直面している最も主要な問題は何か。それは言いかえれば、歴史を次の段階へときり拓くもっとも基本的な課題は何かということである。それはまた、歴史の現段階を正しくとらえるということでもある。 「分水嶺にある近代日本」 安保法制反対の運…

分岐の意味

「分水嶺にある近代日本」で次のように書いた。 二〇一九年にはじまる日本の分岐は、もはや何を選択するかという選択の内容や方向をめぐる分岐ではない。人民の内部について言えば,能動的に選択するのか、それとも無自覚に流されてゆくのかの分岐である。 …

人ー人間ー人

『対話集』の「はじめに」で次のように書いている。 この対話では「人間」を定義し、それを用いている。2016年以降、その「人間」の意味が実は「人」にあったことを確認し、「人―人間―人」の第三の「人」を用いている。対話集では元のままにしてある。 これ…

根なし草近代の普遍性

『神道新論』の序章で、 その過程で、鶴見俊輔さんが『無根のナショナリズムを超えて 竹内好を再考する』の中で次のように言っているのに出会った。 と書き、鶴見さんの言葉を引用している。それを要約すると次の四項である。 一、日本の知識人は欧米の学術…

対話をはじめる

2016年秋の雑誌「日本主義」への寄稿から、2018年の『神道新論』の出版にいたる道は、2019年3月の同じ雑誌の終刊号への寄稿「分水嶺にある近代日本」で一区切りをつけた。これはまた、1999年夏以来の青空学園での思索と基礎作業のうえに、ようやくできたこと…